令和6年度の活動方針

一般社団法人日本創造経営協会の中村邦則でございます。

当協会の中心となる創造経営理論は、創業者の薄衣佐吉が昭和23年の創業以来、会計の本義に基づいて多くの企業再建に取り組む中から体系化されてきた理論です。

当協会は、この創造経営理論に基づき、『働く人が健康で長寿な創造生活と持続的発展を実現する創造的経営の調査研究とその普及を通じて、地域の活性化に貢献し、生活者経済社会の実現に寄与すること』を目的に活動しています。

当協会の母体となる日本創造経営グループは、戦後の日本経済の発展と共に歩んでまいりました。しかし、日本の経済は、バブル景気の中で日本人や日本の企業が本質的に持っている特性を忘れ、本来得意とする日本的経営から逸脱してきました。その結果、バブル崩壊後、「失われた30年」を迎えることとなりました。

このような社会環境下で、今、私たちがやらねばならないことは、「日本的経営」の本質的な価値を維持しつつ、現在の社会状況に適応させていくことであると考えます。日本的経営とは、長期的視点に立つ人を中心とした経営であり、自発的な力を活かした経営を指します。

当協会としては、日本的経営の本質を再確認し、皆様に提示させていただくため、令和6年度は「令和における日本的経営の創造―日本の基層文化と新しい変化の融合-」をテーマに、以下の4つの活動方針を掲げて取り組んで参ります。

1.創造経営教育システムの進化

基礎コース後のWEBフォロー面接を通じて、創造的なリーダーの育成を強化します。中級コースへの参加促進や新中級コースの開発も行います。また今年度より、創造経営大学校卒業生全員を対象にフォロー面接・研修会を実施し、中核企業づくりのための中核人材の育成強化に取り組んで参ります。

2.創造経営大学校大学院の開校

企業の永続発展を支えるトップの事業構想力と生命力開発を支援する場として創造経営大学校大学院を開設いたします。令和6年5月にグループ所員を対象にテストを行うプロジェクトを開始し、11月からは会員企業の経営者や後継者を対象に開校します。生命力開発については、夫妻の家系が互いに補完し合うための取り組みを支援し、悲しみを喜びに転換する動きを支援していきます。

3.本部事務局機能の強化と支部活動の充実

全国11支部で本部方針に沿った活動を展開し、創造的な経営の実現を支援します。また各支部の特性を活かし、講演会や勉強会を通じて既存会員の状況把握と新規会員の開発を行います。

具体的には新年会から支部支会連絡協議会、総会、研究大会の開催、そして支部支会における活動との連携を強化し、各支部のおける創造経営の実現をタイムリーに支援して参ります。さらに私自身が各支部に出向き、創造経営セミナーや勉強会に参加し、既存会員の状況を把握し理解を深めると共に、新規会員の開発に取り組んで参ります。

4.デジタルコンテンツの充実

創造経営理論の学びの実践の第一歩となる基準創造行動の映像コンテンツのリファインを現在進めています。これを充実させていきます。またこれまで実施してきた研究大会や新年会、総会などの講演会のビデオの配信を迅速に行い、既存会員へのサービス強化に取り組んで参ります。

以上の活動方針を通して、会員企業が、人を中心とした、一人ひとりの内面から出てくる自発的な力を活かした日本的経営に一歩でも近づくようにご支援をして参ります。

理事長 中村 邦則