中小企業の情報創造その３　「ＩＴを活用した様々な取組」

2中小企業のIT導入実態と活用への取り組み

2ITを活用した様々な取り組み（中小企業白書より）

中小企業の情報システム活用状況は下記のとおりである。

図表２－５－１　企業の情報システム活用状況（2008年度中小企業白書より再加工）

図表２－５－１は、ＩＴの活用内容を導入範囲で区分けした調査である。

調達先や販売先を含めたＩＴの活用はあまり行われていないが、導入範囲が広いほど、業績や顧客開拓などの経営効果を感じている企業が多く、この分野の構築をすることが競争力をつけることにつながる。

顧客対応を中心としたＩＴ導入成果を紹介するので自社における活動の参考としていただきたい。

1. 1従業員間の情報共有化を進めて苦情対応を迅速化
2. 2内に蓄積された膨大な情報を検索できるようにデータベース化し、これまで見られなかった顧客ニーズの顕在化に成功
3. 3ＩＴを簡単な機能から段階的に導入することで、業務効率化を進めて経営資源を顧客対応に集中化
4. 4注文メールに丁寧かつ即応し、情緒あるメール送信で顧客の心をつかむ
5. 5顧客からの情報受信を強化するため、ネット上のコミュニティの形成を促進
6. 6ネット上での技術相談に一日4時間を費やす対応により受注拡大
7. 7外部専門化人材の登用で既存業務を改革し、顧客対応のスピード化を実現
8. 8顧客の嗜好にマッチした販促情報の提供により、｢待ちの営業｣から｢顧客を呼び込む｣方針へ転換
9. 9顧客管理を高度化し、顧客層別サービス(高頻度来店客優遇制度)の展開を図ることで収益力の強化に着手

（ＩＴＳＳＰ事例集より）

（文責：久住　久也 2009）