2009/01/16
中小企業の情報創造その2 「中小企業のIT導入実態」
2中小企業のIT導入実態と活用への取り組み
1中小企業のIT導入実態(中小企業白書より)
インターネットの急速な普及、情報機器類の低価格化と操作性の向上などにより、中小企業のIT導入は着実に進展している。パソコン、インターネット、電子メールについては8~9割の企業で導入が進んでおり、初歩的な基盤整備は完了しつつある。
電子商取引を受注・発注・見積データの電子メールによる交換まで含めると実施企業は7割に達している。企業間における電話回線やインターネットを利用した受注情報交換(EOS)は3割程度である。
業務処理に用いる情報システムは、事務業務効率化を目的として、会計、人事管理、販売管理などの導入が進んでいる。 IT導入に対しては9割の企業でその重要性を認識し7割が効果を感じている。
IT導入に期待することとしては、
- 1事務業務等の定型業務の生産性向上
- 2顧客ニーズの迅速、的確な把握
- 3商品・サービスの高度化による顧客満足度の向上
- 4顧客・取引先との緊密な連携
が多い。
しかし、実際に効果を感じた項目は「①定型業務の生産性向上」にとどまり、その他の項目については期待と成果のギャップが大きい。
ITは重要であると認識しているが、実際の導入活動の質には企業間格差が大きく、効果はトップ層のITに対する姿勢とその企業の位置する活用レベルに影響される。
(文責:久住 久也 2009)