2021/03/08

若手コンサルタントの一日(現場の改善活動編)

1.概要

当社は、机上の戦略立案に留まらず、現場の改善活動まで入り込み、共に改善活動を行っていくところが特色の一つです。

経営戦略から現場レベルに落とし込まれた改善活動を展開していく際に“コミュニケーションの問題”が生じます。今回は円滑なコミュニケーションの必要性を理解し、現場にとってあるべき組織を考え、改善活動がスタートできるよう訪問した一日を紹介します。

 

2.配送・センター合同会議の場の設定

訪問した関与先は、物流業を行っているA社です。A社では、配送所と物流センターを構えていますが、配送とセンターの職種の違い、働く時間も異なることから配送・センター間でのコミュニケーションが円滑に取れていない現状がありました。その結果、誤配や手待ち等のミス・ロスが発生するなど、戦略を実行していくための土壌が整っていない状態にありました。

そこで、配送とセンターの班長を一同に集めて、コミュニケーションの必要性を理解するために、簡単なゲームを行うことから始めました。

 

①ゲームの説明

初回訪問では、配送とセンターの班長に集まって頂き、アイスブレイクを行いました。

「ペーパータワーゲーム」という、3~4人で班を組み、紙をハサミとセロハンテープだけで塔を完成させるゲームです。班での作戦会議は10分、建設時間はわずか2分です。

 

 

②さぁいざ開始!

初めて話す、メンバーともチームとなり、ゲームの始めは困惑しますが、作戦を考え、役割分担等を決め、他の班より高く塔を建てようという話が進んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③結果発表

優勝した班の塔はこのような感じです。

簡単なゲームですが、優勝した班は、班のメンバーが一つの目標(他の班より高く塔を建てる!)を持ち、その目標に対してコミュニケーションをとり、意見を言い・役割分担し、メンバーが目標に対して役割を発揮していこうと決めて実行していたことです。

 

④振り返り

 

このゲームで体感したことを基に、意見を交換し、「チーム」や「組織」について皆で考えていき、会社にとってあるべき「組織」について考えていきました。

このゲーム以降の研修では、配送とセンターが目指すべき「組織」となり、改善活動を行っていくため、月に1度の配送・センター合同会議が開催され、配送とセンターにとって必要な改善活動を検討され、対策を実行しています。

 

 

3.おわりに

紙面上で改善策を描くだけでは、改善は進みません。時に、現場に入りこみ、顧客とともに調査をし、改善策を作り、改善活動を一緒に実行していくような泥臭い場面も多くあります。時には経営者の方と、時には現場の方と同じ目線に立ち、関与先が良くなっていくことを考えて実行していくことが醍醐味です。

 

以上