経営戦略/新事業開発

近年は、ITの発達により非常に環境変化が激しく、「なぜ近年利益が出ないのか?」「赤字になっている原因が分からない」という経営者のお話しを聞く事が多くなりました。原因は管理システム構築をしていないために原因が分からなかったり、有効な対応が出来ていない事も要因の一つですが、しっかりとした年度計画や中期経営計画を立て、自ら利益を生み出す対応をしていないことも原因の一つです。

19企業は全ての利害関係者のためにも成長・発展をする必要があります。中期経営計画や年度計画は、経営者が数年後の会社のイメージを示し、社員を導く土台であり、具体的に何をしてそれを実現するのかという意思表示です。経営者が明確なヴィジョンを持っていなければ、成り行き経営となり、環境変化に飲み込まれてしまいます。もし、中期経営計画/年度計画を立てていなければ、3年後の自社をしっかりとイメージし、ビジョンを明確にしたうえで、そのイメージに導くためには何をしなければならないかという事を考え、社員と共有化する必要があります。

計画を立てる時に重要なことは、自社の強み・弱みをしっかりと把握する事です。自社の強みを知るためには、自社の歴史や競合他社との比較も必要となります。当社では、自社の強みと弱みが分かる経営診断を実施し、クライアントの強み・弱み・方向性まで提案しております。中小企業が生き残るためには自社の強みを明確に把握し、武器とする必要があります。

また、新規事業開発においても、自社の強みを活かし、既存事業との相乗効果をもたらす事業構想が必要であり、その際にも経営診断は非常に有益となります。新事業開発においては、未知数の部分が多い為、計画策定は非常に難しい部分があります。ただし、新規事業を立ち上げるという事は3年以内に黒字化を達成し、5年~10年程度で投資回収を実現するプランを考え、そのためには何をすれば良いのかというアクションプランを立てなければ、成功することは困難です。

既存事業・新事業共に中期経営計画/年度計画にて経営者が会社の方向性を明示し、それを社員と共有することが企業の成長・発展の第一歩です。

経営者がヴィジョンを描くときに採算が望めない市場や競合他社が多く存在し利益が望めない市場などに無策で進出しても、成長・発展は難しいと思われます。そのために必要なのが成功に導くための経営戦略です。

経営戦略は、自社の財務分析、経営分析、競合分析、組織分析、市場分析など様々な分析を行う事で、自社にとって勝てる市場を選定でき、発展・成長へとつながります。

成果の出る経営戦略のポイントは下記となります。

機能しない経営・事業計画

20経営環境は毎期のように目まぐるしく変わる中で、戦略が毎期同じであれば当然対応できなくなります。また、その内容がどんなに見栄えが良くても、実際に現場を動かすものでなければ、企業としての結果に結びきません。しかし、現状として経営・事業計画が本当に戦略として機能し得るものであるのは稀です。多くの企業において経営計画や事業計画は、財務目標や経営ビジョンと混同されがちです。しかし、経営・事業計画は本来、今後1~5年くらいを見据えた「経営戦略」のはずです。

企業・事業の責任者の方々は日々の多くの業務に反比例して、「経営戦略」の策定では、紋切り型のフォーマットに外部環境と内部状況の概要を書き記し、”戦略的な(様な)”計画を立てているというインスタントな対応をしていることが多く見受けられます。このような計画は大抵、その時一生懸命立てても実務の中で意識されることはなく、戦略として実現することはないという結果になりがちです。

戦略にどのようにとりかかるか

1~3カ月ないしは数週間程度くらいとはいえ、時間をかけて作成する経営・事業計画、経営戦略ですが、実行しなければ、その時間は無駄なものとなってしまいます。

そもそも、経営戦略は目まぐるしく変わる市場においてチャンスを見つけ、あるいは脅威に対応し、そこに適切な経営リソースを投入すること。一方で、見込みのない事業や製商品などからは経営リソースを引き、やるべきこと、やらないことにメリハリをつけることが趣旨と言えます(そのため、単なる財務目標や経営理念、ビジョンとは別物です)。では、何をもとにリソースの配分や、攻めるべき市場セグメントを決めるべきなのでしょうか。

この時、分かりやすい「戦略フォーマット」等に頼りがちですが、これらの穴埋めをしていっても、結局示唆の無い、実行されないものが出来上がったという結果に終わることが多くあります。かと言ってゼロから戦略を考えると、外部環境、内部状況の両面を見るというのは、考慮すべきものが多くあり過ぎて、途方もない作業に思われます。

そこで、まずは貴社の事業ごとの現状の課題に関して、簡潔にまとめてみることをお勧めします。その課題がなぜ起こっているのか?外部環境(顧客、競合他社、原料市場etc)の影響か?内部リソースの問題(技術劣位、人員不足、設備の陳腐化、情報管理体制の不備etc)なのか?、直接的な課題に関わる要因を見ていけば、必然的に重要な外部環境・内部状況にぶつかるはずです。これは企業・事業の「現状を知る」こと、戦略を立てるための第一段階であり、しっかりと取り組むことが企業・事業の活路につながります。

経営戦略は『実行』と『フィードバック』が重要

もう一つの経営・事業計画、ひいては経営戦略の問題は、その実行にあります。

戦略がいくらうまく立てても、実行に移されないのにはいくつかの要因があります。『モチベーション』の問題もありますが、実際にそれより多いのが、その戦略が現場において「結局、何をすればよいのかわからない」という状態になっていることです。それを回避するために重要になるのが、具体的な現場での実行計画、すなわち戦術とその判断数値となるKPIです。戦略をここまで落とし込むことで、実行度が上がるとともに、その可否も見えやすくなります。そして、もしうまくいかないのが戦略の問題なのか、もっと現場レベルの細かい問題(戦術の問題)なのかがも分かるようになりますが、ここまで組まれた計画はなかなかありません。

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目標実現の肝は、実行出来る内容(戦術)と”見直しが出来る体制をつくる”ことになります。戦略は曖昧でもダメ、かと言って具体的な内容がうまくいかない時に固執していてもダメです。細かい問題も含めて、現場で起こっていることのフィードバックを受けて、戦略は実行の中でさらにブラッシュアップされていく体制の構築が戦略実現の肝となります。

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